品川区の高級住宅街・池田山。気品とぬくもりに満ちた街 | リノベーションスープ

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品川区の高級住宅街・池田山。気品とぬくもりに満ちた街

東京都心には住所としては使われていないものの、かつての旧町名で親しまれている高級住宅街があります。たとえば、麻布の「霞町(かすみちょう)」。正確な住所は西麻布1~3丁目界隈になりますが、「霞町」というと雅やかな印象ですよね。

ほかにも「笄町(こうがいちょう)」や「大和郷(やまとむら)」などがあり、いずれにしても高台に位置する由緒ある土地柄です。

なかでもそれを代表するのが、品川区の城南五山都心の高級住宅街をご紹介するシリーズ企画、今回は池田山です。

品川区の高級住宅街、「城南五山」の特徴

JR品川駅~五反田駅~目黒駅にかけての高台には、「城南五山」と呼ばれる高級住宅街が広がっています。

●御殿山(北品川3~6丁目)
城南五山のうち、最南に位置。原美術館のあたりです。江戸時代に徳川家康が鷹狩りのために「品川御殿」を設けたことからこの地名になったとか。明治以降は富裕層の宅地として好まれてきました。「プライムメゾン御殿山」など、高級マンションが点在。電柱が地中化されているため、美しい街なみです。

●島津山(東五反田1~3丁目)
御殿山の北側にあるのが島津山。明治以降に旧薩摩藩主の島津公爵が洋館を建てたことからついた地名。経済界の重鎮が住まうエリアとしても知られてきました。清泉女子大のまわりには、やはり区画の大きな大邸宅が並んでいます。

●八つ山(北品川4丁目~高輪3・4丁目)
八ツ山といえば、かつて旧岩崎家高輪別邸だった「開東閣」(現三菱グループの迎賓館)。都心とは思えない豊かな緑が、このエリアの価値を底上げしています。最寄は品川駅・高輪駅。このエリアで静かな住宅街を探している方にはおすすめです。

●花房山(上大崎3丁目)
城南五山の中で最北に位置するエリア。明治から大正にかけての外交官・花房義質子爵が別邸を構えたことから、花房山と呼ばれています。独特の風格があり、城南五山の他のエリアに比べてマンションが多いことも特徴です。目黒駅から徒歩数分とアクセス良好な、緑あふれる高級住宅街です。

●池田山(東五反田5丁目)
もともと備前岡山藩の池田家下屋敷があった、城南五山を代表するエリア。美智子上皇后の生家があったことで知られており、それゆえにブランドバリューが高くなっています。街の美しさ、静けさ、品格…。申し分ありません

ということで、今回は「城南五山」のなかでももっともプレミアム感のある「池田山」を詳しくご紹介していきます。

五反田駅から坂を上がると、別世界が広がっている

多くの人でにぎわうJR五反田駅。路地を入ると、ゆるやかな坂が。五反田公園の桜並木で、春には絢爛な桜が歩道を桃色に染めてくれるそうです。

その坂道を上がると、もう別世界。広大な丘陵地が広がっています。

雑音がない。歩いている人がいない。道路が広い。そのためか、無性に空が近くに感じられます。それから高級住宅なので当然ですが、大きな区画にセンスの良い立派な大邸宅が建っていました。

歩いていても、行き交う車はクリーニング屋さんや宅配業者ばかり。「ほんとに人が暮らしてるの?」と信じがたい点は、他の高級住宅街と似ていますが、閉鎖的な印象をまったく受けません。それぞれの邸宅に高い塀がなく、美しいエントランスがあり、わりとオープンに訪れた人を迎え入れてくれるあたたかさを感じます。

古い家も多く、昔から暮らしている人が多いようですが、その合間にかなりモダンな新築物件も。

いずれの邸宅も、建築家によってこだわって建てられたような美しさ。プライバシーに配慮しつつも、内部が見えない設計。開口部が大きく、日当たりがよさそうです。

「美しい住まいが、美しい景観をつくる」ということを実感させれらました。これも高級住宅街の魅力のひとつですね。

池田山といえば、やはり美智子上皇后ブランド

池田山にある「ねむの木公園」は、かつて美智子上皇后のご実家・正田家があった場所。公園自体は当時の正田家の敷地よりも狭くなっているため、スケール感はないのですが、とても親しみやすい雰囲気です。この日も、見学にやってきた方を数組ほど見かけました。近所の方がお散歩ついでに立ち寄ったりするのでしょうね。

ちなみに、もう少し丘を上がったところには、池田邸の下屋敷にあった回遊式庭園「池田山公園」があります。こちらはかなり広いです。

そんな独特の品格を持つ高級住宅街、池田山。第一種低層住居専用地域のため、邸宅の間にゆったりと建てられた、素敵な高級低層マンションも目立ちました。その一部をご紹介。

池田山の高級マンション1〈池田山プレイス〉

3面が道路に面した角地に建つ〈池田山プレイス〉。三菱地所分譲の池田山でも有名なマンションです。3階建ての低層マンションで、外観は上品なレンガ調タイル。大きな邸宅のようなイメージで、池田山の伝統的な街なみに溶け込んでいます。

全邸100平米を超えるゆとりある間取り。日当たりも良く、建物内にはたくさんの吹き抜けがあるため、どの住戸にも南の自然光が注ぎます。

総戸数14戸ということもあり、残念ながら現在は空き物件はありません。(2020年1月)

池田山の高級マンション2〈ザ・パークハウス池田山〉

池田山のマンションの中でもひときわ目を惹く、〈ザ・パークハウス池田山〉。こちらも三菱地所分譲です。

かつて内閣法制局長官の公邸だった広大な敷地。モミジやスダジイをはじめとした既存樹や大谷石、灯籠などを活かしながら、ヨーロッパ古典建築さながらのシンメトリー様式が取り入れられています。お堀の生垣をイメージしたという外壁タイル。陰影を感じさせる重厚なたたずまいで、「さすが池田山」と唸りたくなる風格。2013年のグッドデザイン賞を受賞しており、建築的にも注目されているマンションです。

池田山の地価・マンション価格はどのくらい?

国土交通省の発表によると、池田山(品川区東五反田5-17)の地価は、2019年の時点で

120万円/m2


となっています。

港区南麻布4-9の地価が323万円/m2
渋谷区松濤1-13の地価は173万円/m2

ということを考えると、池田山はこれだけ好立地で住環境がよいわりには、お得感があるような気がしますね。

マンションとしては、

〈ザ・パークハウス池田山〉
築8年
76.71m2
1億2160万円

〈池田山グランドヒルズ〉
築32年
240.69m2
2億26800万円

などが売り出し中。池田山は低層マンションが中心で、それぞれの戸数も少ないため中古マンションの物件数がそれほど多くない印象です。池田山のマンションをご希望なら、はやめに探し始めるのがおすすめです。

まとめ

東京の高級住宅街、池田山をご紹介しました。

池田山は古くからの住民が多く、それゆえに近寄りがたい雰囲気があるかもしれません。しかし訪れてみると、冬の陽だまりのようにとてもあたたかく迎えてくれます。

松濤や成城といった他の高級住宅街の主張はないけれど、独自の品格を守り続けている池田山。それは、母親から譲り受けたハンドバックを大切に使ったり、クラシックカーをメンテナンスして乗り続けたり…、ということに近いかもしれません。そんな価値観を持つ方が、池田山に集まってくるのでしょう。

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