間取り変更にかかわる?!『直床』と『二重床』 | リノベーションスープ

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間取り変更にかかわる?!『直床』と『二重床』

マンションを買うとき「直床か二重床か」を気にしたことはありますか?

「そんなに気にしてません!」という方もいるかもしれませんが、「直床か二重床か」によってリノベーションでできること・できないことが変わってきます。

今回はマンションの間取り変更を大きく左右する、直床と二重床についてお話します。

※「直天井か二重天井か」ということもマンションの間取りに関わりますが、大半の分譲マンションは二重天井のため割愛します。

二重床と直床はどこが違うの?

では具体的に、二重床のマンションと直床のマンションはどこが違ってくるのでしょう。

〈二重床〉遮音性、リフォームのしやすさに文句なし

二重床とは、スラブ(コンクリート躯体)と仕上げのフローリングの間に、空間を設けること。ここに配管や配線を通します。

〈遮音性〉★★★★★
スラブと仕上げの間にスペースがあるため、遮音性は高いです。

〈メンテナンス性〉 ★★★★★
配管や配線はスラブ・フローリング間の空間を通っているため、交換しやすくなります。

〈リノベーションのしやすさ〉★★★★★
床下に均一なスペースがあるため、床レベル(高さ)を変えずに水回りを移動できます。しかしスラブと仕上げの間の高さ次第では、移動距離が制限されることも。油断は禁物です。

〈直床〉言われているほどデメリットは少ない

直床とは、マンションの床のスラブ(コンクリート躯体)に直接、フローリングやカーペットを貼ること。フローリングのすぐ下がコンクリートになっています。
〈直床〉
〈遮音性〉★★★★☆
コンクリートスラブの上に直接、防音フローリングを貼ります。ただし基本的にマンションは管理規約で遮音性能を定められているため、直床だからといってダイレクトに音が響くわけではありません。

〈メンテナンス性〉 ★★★★☆
直床でも、配管がスラブに直接打ち込まれている場合はメンテナンス性は★☆☆☆☆。しかしよっぽど古いマンションでなければ、水回りのみスラブが掘り込まれた二重床を採用しているケースがほとんど。この場合はメンテナンス性★★★★★で、二重床と変わりません。

〈リノベーションのしやすさ〉★★★★☆
水回りの移動距離が制限される、もしくは移動するとき床に段差が出てしまいます。ただし後述しますが、リノベーションプランの工夫によりフラットな床をキープすることは可能です。

直床・二重床のリノベーション事例

では実際に、直床と二重床でマンションの間取りの自由度はどれほど変わってくるのでしょうか。クラフトのリノベーション事例をもとにご紹介します。

二重床のマンションの間取り変更

キッチンを大きく動かし、海を感じながら料理ができるように

キッチンを移動 リノベーションcraft

海を臨むマンション。既存は西側の壁付けキッチンです。入り口から距離があるため、やや使いづらい印象でした。そこで、東側の入り口側に大きく移動することに。 二重床のため、問題なく配管ルートを確保できました。

重厚なアイランドキッチンをレイアウトし、開放感を感じながら料理ができるように。ときどき食事をするという和室へのアクセスもよくなりました。

海をバックにただずむキッチンは、とても印象的です。やはりキッチンがこの位置でなければ、これほど深い印象は生まれなかったと思います。

直床マンションの間取り変更1

キッチンの向きをぐるりと回転、空を感じながら料理ができるように

キッチンを移動 リノベーションcraft

都心の眺めのよいマンション。窓の外には都会らしいビル群が広がっています。既存は壁付けのキッチンで、せっかくの景色に背を向けて立つような格好でした。こちらは直床マンションのため、基本的には動かすことができません。動かしたとしても、一段上がってしまいます。

そこで既存の排水をそのまま活かすプランをご提案。キッチンの向きを90度回転させ、長めのよい窓に向けてレイアウト。キッチンの心地よさ、使い勝手が大きく変わりました。

景色を眺めながらお酒を飲めば、ホテルのバーラウンジにいるような気分になりそうです。

直床のマンションの間取り変更 その2

直床だけど、キッチンを大移動。生まれた段差は収納で目隠し

キッチンを移動 リノベーションcraft

桜がきれいに見えるメゾネットマンション。

独立していたキッチンは、窓際に大きく移動しました。直床のため、キッチンを移動するには床の一部を一段高くする必要がありました。そこで段差を収納内に隠し、フラットなイメージをキープ。何事もなかったように、すっきりとしたオープンキッチンが誕生しています。

桜の季節はとくに、キッチンに立つのがたのしみになりそうです。

まとめ

マンションの間取り変更を大きく左右する、直床と二重床についてご紹介しました。古い物件は直床のケースが多いため、直床というだけで候補から外してしまうと圧倒的に選択肢が限られてしまいます。そこで大切なのは、リノベーションでいかに直床のデメリットを払拭するか。設計者のアイデアがあれば、決してデメリットにはなりません。

また、直床・二重床によって制限されるのは水回りの移動のみです。個人的にはそこまでセンシティブになる必要はないと思います

それにたとえ二重床だとしても、ダクトの経路がとれなかったり、壁が動かせなかったりすると、思うような間取りにできません。このようにマンションの間取り変更は、絡み合う複雑な要素をすべてクリアしなければいけないのです。リノベーション前提なら、必ず購入前にリノベーション会社に相談しましょう。

リノベーションで水回りを移動するなら、クラフトへお任せください。直床・二重床は関係なく理想の間取りを実現します。

リフォーム・リノベーションのcraft

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