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BELSって何!?エコ性能がわかる★のはなし

リノベーションのcraft

ここ最近、〈BELS(ベルス)〉というコトバをよく耳にします。

先日も広島のマンション「ライオンズ広島加古町」がBELSに認証されて話題になりました。最大27%の消費電力を削減できるという省エネマンション。星は4つを獲得しました。

「星4つ?レストランみたいね?」

ってなりますよね…。

世界をあげての地球温暖化対策が求められるいま、家を買ったりリフォームするならBELSについて知っておくべき。これからBELSについてわかりやすくご説明します。むずかしくないのでさらっと読んでみてください。

BELSってなんですか?

BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)とは、住まいの通信簿のようなもの。建物の省エネ性能を格付けをし、どこにでもいる・普通の・まったく専門知識がない人が(ココが重要)「★が4つ!この家はそんなに省エネなんですね~」と一目でわかるようになっています。

BELSがはじまったのは2016年の4月。国土交通省による「省エネ法」に基づいた公的な制度ですから、国をあげて普及を目指している最中です。そもそも、BELS発足のきっかけは日本の二酸化炭素(CO2)の排出量にありました。昨年末にパリで開催された〈COP21〉という地球温暖化対策の会議で、日本はなんと

「2030年までにCO2の排出量を、(2013年比で)26%減らします!!」

と宣言しちゃました。世界に言っちゃったら「いや、がんばったんですけどね…」なんて言えません。なにがなんでも達成しなければならない状態になりました。

しかし、ちょっとここで問題が。

JCCCAの調べによると、1990年からの20年間で産業のCO2は12%以上も削減されました。それなのに、家庭のCO2は30%以上も増加。−12%で、+30%。…増えてます

「企業ががんばっても意味がない。家庭ももっと協力しろ!」ということになり、その解決策として期待されているのがBELSです。BELSが普及すれば省エネ住宅が増え、CO2排出量の削減につながりますからね。

神奈川県建築安全協会

さて、BELSではどのようなことがわかるのでしょうか?

まず注目したいのは★の数。建築物の一次エネルギー(石炭・石油・天然ガス・水力・原子力から得られるエネルギー)の消費量を出し、その性能が★の数でわかるのです。消費量が少なければ少ない=性能が高いというわけで、★の数が多くなります。★★なら最低限の適合レベル。★★★★★は最高レベルの省エネということに。

レストランのように「★が多ければ多いほどよい」と、ごくシンプルな見方なので、小学生でもわかります。これからは物件を買う時に「うーん、こっちのほうが100万円高いけど、★★★★だからランニングコストを考えるとお得かも?」なんて選び方ができるでしょう。

このようにBELSからは、一次エネルギーの消費性能のほか、省エネ基準に対する削減率や省エネ基準への適合もわかります。

BELSの申請ってむずかしい?

BELSは宣伝広告にも表示できます。

もし持ち物件を「売りたい」というなら、BELSを取得すると売却しやすくなるかもしれません。冒頭でご紹介したように、BELSで獲得した★を宣伝材料にしているデベロッパーやハウスメーカーも増えてきました。業界全体の関心度も高いことがわかりますね。

申請料は、一戸建てのなら3万円程度。

申請先は第三者機関です。「なんだか面倒そうだな~」と思うかもしれませんが、BELSの評価は一次エネルギー消費量だけ。評価項目が少ないため、長期優良住宅のように申請に手間がかかりません。いくつかの書類が必要ですが、申請書に問題がなければだいたい3日以内で評価書がもらえます。

「申請前に★の数を知りたい」という方のために、申請前に★の数を試算できるプログラムも公開されています。★を表示することによって優位になりそうだとわかれば、申請してもよいかもしれません。

まとめ

いかがでしょうか。
まだまだ「BELSってなに?」という方が多いものの、「エコ」や「省エネ住宅」に関心が高い方はたくさんいます。省エネ性能レベルが簡単にわかるBELSが世の中に認知されるのは、時間の問題ではないでしょうか。

BELSについてまとめると、
・★の数で省エネ性能レベルがわかる(購入時の判断材料に)
・エコや省エネに関心が高い人は多く、普及は進む見込み
・普及すればCO2排出量の削減につながる
・新築住宅でも既存住宅でも申請できる
・申請手続きはわりと簡単

これから少しずつ、BELSという言葉を耳にすることが増えてくるのではないでしょうか。たとえば、「これから家を買ってリノベーションしよう!」と思っている方。もしBELSの表示を見つけたら、省エネ性能も含めて判断してみてください。

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