
トイレのリフォームをお考えですか?
トイレは特別な空間です。その証拠に、一流ホテルやレストランのトイレは徹底的に心地よさを追求したインテリアです。その店の質は、トイレを見ればわかるといっても過言ではありません。清潔感、高級感、上質感、居心地のよさ。スペシャルな場所こそ、トイレのインテリアも徹底しています。
住まいも同じです。 ホテルライクな上質さがただようトイレ、寝室のようなくつろぎのあるトイレ、書斎のような落ち着きのあるトイレ。
せっかくトイレをリフォームするなら、極上のくつろぎをもたらすトイレにしてみませんか。
〈おもてなしトイレのリフォーム1〉大人の余裕
「トイレは明るくさわやかであるべし」 なんて,誰が決めたのですか? 清潔感は必要ですが、さわやかである必要なんてありません。トイレのリフォームで重視したいのは、落ち着ける空間かどうかです。
というわけでご紹介したいのは、こちらのトイレのリフォーム実例です。
床には、LDKと同じボルドーパインの無垢フローリングを使用。アンティーク加工によりヴィンテージな趣を演出しています。
「トイレなのに、無垢フローリング?」と思った方、なかなか素材に対する知識をお持ちですね。たしかに、無垢フローリングは水染みができやすく、トイレや洗面室といった水まわりにの床は、清掃性の高いタイルや、クッションフロアなことがほとんどですね。
しかし、こちらは男性の1人暮らし。水をこぼすこともないし、何よりも居心地のよさを追求したかった。そこで、LDKと同じ無垢フローリングを使用しました。
壁には茶系の3Dガラスモザイクタイルを貼り、上質感を演出。3Dタイルとは、天然石とガラスを組合わせたタイル。天然石とガラスは光が当たったときの表情が違うため、吸い込まれるような美しさがあります。その壁を横切るワイドなミラーにより、スタイリッシュなイメージをプラスしました。
〈おもてなしトイレのリフォーム2〉ノスタルジック
なつかしさが、くつろぎをもたらすケースもあります。アンティーク煉瓦を,トイレのリフォームに使った実例です。
こちらはややスペースを少し大きくし、ゆったりと過ごせるようにリフォームしたトイレ。「くつろげる空間にしたい」というお施主さまのこ要望で、壁と柱にはアンティーク煉瓦を張りました。経年による趣が魅力のアンティーク煉瓦。角が欠けたり、変色したり。ピースごとに形・色味の違いがあり、なつかしいような、新鮮なような魅力となっています。
壁一面には大きなミラーを。間接照明によって生まれた陰影と凹凸が、煉瓦の魅力をぐっと引き上げています。重厚感・素材感・趣・陰影。すべての要素が重なり合って、ほっとする空気感が生まれました。
便器に座ると煉瓦の壁に囲まれたような気分になり、ほっと一息。ついつい長居してしまいそうな心地よさです。
お酒を飲んだゲストも、ついつい気持ちがよくてウトウト…。「ドンドンドンドン!大丈夫ですか?!まだですか?!」なんて起こさないようにしましょうね。
〈おもてなしトイレのリフォーム3〉アカデミック
私のまわりには〈トイレに長居する〉という人がわりと多いです。トイレで何をするのかを聞いてみると「スマホ」とか「考えごと」とか、人によりけり。なかでも一番多かったのが「本を読む」。
本を読む? わざわざ狭いところで、しかも便器の上で読む必要があるのでしょうか? ソファに座ってゆっくり読んだほうが集中できるに決まっている。しかし物は試しに…と本を持ってトイレに入ってみると
…読みふけってしまいました。 四方を壁に囲まれているおかげで、すべての意識が本に集中します。狭い空間にはこんな効果があるんですね。トイレの二次的活用を知った気がしました。そんな読書家のみなさんにおすすめしたいのが、書斎のようなトイレです。
こちらは主にゲストが使用するトイレのリフォーム実例です。サイドには本棚を設け、お気に入りの本を置いていただけるようにしました。上部をルーバー内には換気扇とエアコンを仕込み、家電がアカデミックな雰囲気を損なわないように工夫。便器を設置するためにせり出すように設けた背面の壁。ニッチを設けて間接照明を入れ、飾り棚としています。
まるで書斎のように重厚で上質なトイレにリフォーム。どのような本を置くかによって、あなたらしさを演出できます。
〈おもてなしトイレのインテリア4〉別世界
大人はときどき、現実逃避をしたくなります。 ドアを開けた瞬間、別世界に連れていってくれるようなラグジュアリーなトイレ。不思議の国に迷い込んだような空間に、ゲストがどのような反応をするかが楽しみです。
こちらのお住まいは、全体的にラフなテイストでまとめています。LDKの壁にはアンティーク煉瓦や杉の羽目板を使うなど、素材感を活かしたインテリア。シックな色合いの空間です。
そこで、トイレには奥さまのお好きな赤を使うことに。
壁と天井はヴィヴィットな赤。同系色の花柄の輸入クロスがゴージャスなアクセントです。壁のスリットと小さなペンダントライトから注ぐわずかな光。暗い空間に光の陰影やスリット、アンニュイな奥行きが生まれています。
ゲストに気兼ねなく使ってもらえるよう、新たに手洗い器を設けました。ドアを開けた瞬間に華やかな気分が広がるトイレに。
限られた空間だからこそ、お好きな色や柄を使って、理想の世界感にしてみてはいかがでしょうか?
まとめ
トイレのリフォームでインテリアにこだわる方は「お洒落にしたい」というよりも、「トイレでリラックスしたい」「ゲストにくつろいでもらいたい」なんていう思いが強い。
その結果、とんでもなく素敵な空間になってしまった、と言ったほうが正しいかもしれません。
まるでリビングや寝室に心地よさを追求するように、トイレをリフォームしてみましょう。
好きな色、好きなテイスト、好きな素材。全体のバランスを考えながら、これらを自由に組み合わせることで、自然にオリジナリティが生まれます。限られたスペースだからこそ、センスが光ります。