アンティークレンガ、リノベでこう使ってみてはどう? | リノベーションスープ

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アンティークレンガ、リノベでこう使ってみてはどう?

アンティークレンガ、リノベでこう使ってみてはどう?
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アンティークレンガを使った素敵なカフェやレストランを見かけたことはありますか? 「家にアンティークレンガを使ってリノベーションをしたい」という声も聞きます。

その理由の一つは、「古いものに価値を感じる」という人が増えてきたから。長い間、太陽や風にさらされてきたような味わいのある質感。ヴィンテージやインダストリアルといったラフなインテリアが注目されていることもあり、真新しくピカピカした質感よりも、趣がある風合いに惹かれている方が多いようです。

しかし、アンティークレンガをこれ見よがしに使いすぎると、重苦しい印象になってしまいます。生活するうえでも、ある程度の軽やかさがあったほうが暮らしやすいでしょうね。

アンティークレンガはスライス状のものを使う

アンティークレンガ、リノベでこう使ってみてはどう?
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アンティークレンガとは、実際に何年もの間、建物の外壁に使われてきたレンガのことです。雨風にさらされながら、自然に変形したり、変色したり。なかでも溶鉱炉などに使われていたレンガは、大きく変色しています。レンガの表面が強い炎に燃やされ、赤やオレンジ、黄色に変色。部分的に黒く煤けているところもありますが、これこそがアンティークレンガのカッコよさ。インテリアにいぶし銀のような重厚感を与えてくれるのです。
ただし、リノベーション空間でアンテークレンガをそのまま使うことはほとんどありません。使われているのは、アンティークレンガを2cmほどの厚さにスライスしたもの。〈積む〉のではなく〈貼る〉というのが、今のリノベーションでの主な使い方。ただし、目地の入れ方を工夫し、実際にレンガを積み上げたように見せています。

それでは、アンティークレンガはどのように使われているのでしょうか?

アンティークレンガをインテリアに取り入れるコツ

アンティークレンガを空間のアクセントに

アンティークレンガ、リノベでこう使ってみてはどう?
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こちらのリノベーションのコンセプトは、〈清潔ヴィンテージ〉。

ちょっとモダンでラフな趣を感じ、家族で過ごしやすいような清潔感を大切にしています。 壁や天井は白で統一し、階段との間仕切り壁にアンティークレンガを貼りました。白いキャンパスのような壁を背景に、アンティークレンガの存在感が際立っていますね。欠けたり煤けたりしたアンテークレンガの、メランコリックなたたずまい。すっきりとした空間に、ほどよいヴィンテージの趣をもたらしています。

壁の一部はルーバーを設け、アンテークレンガで重厚になりがちな空間に、ちょうどよい抜け感を与えることができました。
 

アンティークレンガで重厚な柱をつくる

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アンティークレンガでクールにリノベーションするならcraft

「ここの壁に、どうしてもアンテークレンガを貼りたい」と思うときがあるかもしれません。しかし、ちょっと立ち止まって考えてみましょう。アンテークレンガがトゥーマッチになっていませんか? アンテークレンガを使うときは、そこらへんを冷静に判断することが大切です。

こちらのお住まいも、正面の壁にアンテークレンガを貼ると「いかにも」という印象になりそうでした。もっとさりげなく、ラフな感じで、アンテークレンガを使いたい。

そこで、正面の壁は錆びた鉄板のように塗装し、クールに。右手にはアンテークレンガの柱…ではなく壁を設けました。レンガを積み上げたように目地を調整しながら貼り、コーナーには役物のタイルを使用したことで、まるで〈柱〉のように見えますね。1世紀くらいこの家を見守り続けてきた柱のような雰囲気です。

このようにアンテークレンガのボリュームを調整し、スタイリッシュ感を保つケースもあります。
 

アンティークレンガを白く塗ってネオヴィンテージ

欧米のインテリア雑誌などを見ていると、アンテークレンガをざっくりと塗装したような壁を見ることがありますね。築年数の古いアパートに手を加えながら、大切に暮らしている欧米の暮らしの文化から自然に生まれたインテリアです。

「そんなさわやかで趣のある雰囲気を、リノベーションで表現できれば」とリノベーション。

寝室の壁にグレーのアンテークレンガを貼り、ダークグレーの目地を抑えないように入れ、そのうえからラフに塗装しています。清潔な壁の奥に、年輪を感じることができます。

コツはざざっと荒っぽくラフに塗ること。白いペンキの隙間から凹凸やグレーの下地が見えると、古いアルバムを見ているような気分に。アンテークレンガを使うにしても、ベッドルームにはこれくらいの軽やかさがあるといいですね。
 

細身のアンティークレンガでモダンなトイレに

こちらは、壁と柱にアンテークレンガを貼っています。「あら、これはちょっとモダンね」と思った方、さすが鋭いですね。

これまでとは違い、細身のボーダー状に加工されたアンテークレンガを使用し、すっきりとしたイメージに仕上げています。

アンテークレンガの表面には、古い建物に使われていたときにできた穴や凹凸が。間接照明によって、その質感が際立っています。「趣がほしいけれど、ちょっとモダンにまとめたい」というときは、このようなアンテークレンガもおすすめです。

まとめ

素材としての注目度が高いアンテークレンガ。「リノベーションで使ってみたいな〜」なんてお考えの方も多いかもしれません。しかしインパクトのある素材なだけに、空間に対するボリュームバランス、見せ方をよく考えてみなければ残念なインテリアに。ただ「アンティークレンガを使ってみたい」ではなく、「アンティークレンガを使ってどのようなインテリアを表現したいか?」ということが大切。

・アンティークレンガを使ってアクセントをつくる
・アンティークレンガを使って柱をつくる
・アンティークレンガを使ってネオヴィンテージ風に
・アンティークレンガを使ってモダンに

これ以外にも、アンテークレンガを使ったさまざまな表現があります。「アンティークレンガをリビングのアクセントにしたい」とか、「『前からここにありましたよ』っていう感じでさりげなく」とか。そこまで伝えることができたら、後はデザイナーが使うアンティークレンガや貼り方、ボリューム感を考えて提案してくれるはずです。

ちなみに私のデスクには1枚のアンテークレンガがありますが、文鎮やコースターとして活躍しており、あと2枚くらいあれば漬け物石にもなりそうです。こういった使い方はどうですか?

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