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北欧の椅子が欲しい!家具職人が薦めるカスタムメイド

北欧の椅子が欲しい!家具職人が薦めるカスタムメイド

北欧の椅子をほしいと思っていても

「どうやって選べばいいの?」
「今の部屋じゃ合わないかも」
「ダイニングに一脚だけ北欧の椅子ってヘン?」

なんてことで躊躇している方、いらっしゃるのではないでしょうか。しかし、北欧の椅子はどんな空間にも合うし、それよりも何よりも知ってほしいのは、その品質。デザイン性だけで選んでしまうのがもったいないくらい、耐久性と座り心地が抜群にいいのです。

自由ヶ丘の北欧椅子専門店〈SABOT Furniture〉のオーナー小松さんに、北欧の椅子の魅力や選び方、新品とヴィンテージの違いを教えてもらいました。

北欧の椅子、買うならどっち? ヴィンテージvs新品

すでに熟成した椅子を買うか、新品を育てるか

北欧の椅子が欲しい!家具職人が薦めるカスタムメイド

北欧の椅子を買う人は、2つに分かれます。

〈ヴィンテージを買う人〉と〈新品を買う人〉です。

北欧ヴィンテージの椅子の魅力は、経年による風合いです。フレームの木は、こってりとした飴色に変わり、肌ざわりはまろやか。そして、なんとも言えない重厚感がただよっています。きちんとリペアされている椅子なら、これからも長く使えますし、ものによっては新品よりも安く売られていることも。

これに対して新品は、どこを見ても傷も汚れもありません。「じゃあヴィンテージのほうが味があるってこと?」とおっしゃる方もいるかもしれませんが、そちらは好みの問題です。

新品の大きなメリットは、フレームの木やシートの素材を自分で選んでカスタムできること。「ヴィンテージ市場にないような、ちょっとおもしろい組み合わせをする方もいますね。組み合わせによっては世界に一つしかない椅子をつくることができます」と話してくれたのは、〈SABOT Furniture〉の小松さん。かつてはご自身も、スウェーデンで家具づくりを学んだそうです。

北欧の椅子ってどこがいいの?

北欧の椅子が欲しい!家具職人が薦めるカスタムメイド
carlhansen&son

小松さん曰く、最近ではダイニングテーブルに、一脚ずつ違う椅子を並べる方が増えているのだとか。「一脚ずつ気に入った椅子を集めていくのって楽しいと思いませんか? それに、北欧の椅子には”木の質感”と”曲線”という共通点があるので、デザイナーやシリーズがばらばらでも、うまくまとまります」とのこと。

しかし、北欧家具づくりを基礎から学んだ小松さんに言わせれば、北欧の椅子は、〈耐久性〉〈座り心地〉にこそ魅力があるのだとか。

「北欧の椅子は、驚くほど丁寧につくられているので、構造がしっかりしてるんです。実際、北欧には自国の家具を愛用する人が多い。ほとんどの日本人が日本の家電を信頼しているように、ほとんどの北欧の人は、北欧の椅子に大きな信頼を置いています」

たとえば、〈SABOT Furniture〉で女性に人気だというウェグナーの〈CH33〉。丸いシート、大らかな弧を描いてカーヴする笠木(背もたれ)、床から上に向かってふっくらと伸び、笠木でまたシェイプされていく4本の脚。上品で可愛らしく、女性に人気だというのにもうなずけますが、座ってみてびっくり。

お尻と背中のホールド感がすばらしいのです。レザーシートの上に腰を落とすと、身体がかすかに沈み込んでいきます。笠木が背中の軸となる部分をそっと支え、長時間座っていても、まったくストレスを感じません。下手なソファに座るより、よっぽど心地がよいかも?

家にこんな椅子が一脚でもあると、暮らしが豊かになるんじゃないかな、と本気で思いました。

北欧の椅子は、どんな空間でも似合ってしまう

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北欧の椅子が似合う空間にリノベーションcraft

さて、次に気になるのが、北欧の椅子が似合う空間です。

実は我が家はインダストリアル系のインテリア。無機質なイメージなのに、北欧の椅子なんて大丈夫でしょうか? なんてうかがってみると

「北欧の椅子は、カスタマイズで空間に”合わせてつくる”ことができます。たとえば、西海岸やインダストリアル系ならスチールの脚をブラック塗装したり、和室なら畳に合わせてシートをペーパーコード(紙ひも)にしたり。木目をつぶして白や黒に塗れば、クールモダンなインテリアにも合いますしね」(小松さん)。

ほかにも、手持ちのダイニングテーブルの色に合わせて樹種を選んだり、フローリングの色と変えてみたり。どのような空間にも合わせられるのは、カスタムメイドができる新品ならではのメリットです。

北欧の椅子は、空間に合うものを”探す”のではなく、空間のテイストに合わせて”つくる”。そう考えると、ぐっと選びやすくなりました。

北欧の椅子は、新品もやがてヴィンテージに?

北欧の椅子が欲しい!家具職人が薦めるカスタムメイド

新品の北欧の椅子も、10年経てば立派なヴィンテージ。毎日ほんの少しずつ変わります。いつも手が触れる笠木やアームなどから色が深まり、シートはやわらかく、全体の風合いも、だんだん深みが増してきます。その過程を見ていると、我が子が成長するようなうれしさです。

経年したときの印象は、木の種類によります。しかし、「仕上げを〈オイルフィニッシュ〉にするか〈ソープフィニッシュ〉にするかによっても、経年がまた変わってきます」と小松さん。オイルフィニッシュで仕上げると、表面にうっすらと艶が出て、塗れたように濃い色に。これでも木の質感をたのしむことができますが、ソープフィニッシュは、もっとナチュラルなもの。というか、仕上げをしていないような、木そのものの質感なのです。

使い続けるうちに、シミや汚れ、テカリがでてきます。それを味わいと感じるなら、そのまま使い続けてもよし。気になるなら、ご自分で石けんを使ってメンテナンスするのもよし。

このように、北欧の椅子は、仕上げ一つで経年したときの状態が変わってくるそうです。もちろん木の性質も影響しますので、家具屋さんに木の特徴を聞きながら、10年、20年後の状態をイメージして素材を選びましょう。

北欧の椅子、はじめての一脚は?

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carlhansen&son

「北欧の椅子の最初の一脚ですか? やっぱりYチェアを選ばれる方が多いですね」と小松さん。なるほどというか、やっぱりというか。丸い棒を曲げてつくった笠木の、シンブルでやさしいフォルム。木のフレームとペーパーコードの素朴な質感、そしてゆったりとした座り心地。

広々としたシートに使われているペーパーコードは、なんと120m。これからもずっと使い続けることができるように、職人さんが手仕事でしっかりと編み込んでいるそうです。ウェグナーの作品のなかで、日本で一番多く売れたというYチェア。部屋に一つ置くだけでも、かなり絵になりますね。

「Yチェアを使ってみて、座り心地を実感した方が、次は別の椅子を買いにいらっしゃいます。ウェグナーのCH88だったり、PP701だったり…。そんなふうに、一脚一脚をじっくり吟味しながら集めていくのも、たのしいと思いますよ」

まとめ

北欧の椅子を買うときは、見た目ももちろん大切ですが、まずは椅子に座って座り心地をたしかめる。座り心地が気に入ったら、空間に合わせて、または経年変化をイメージしながら、素材をカスタムする。とてもシンプルですが、これだけ守れば一生使えるような椅子が手に入るはずです。

最後に小松さんに、ちょっとおもしろい話を聞きました。

ミッドセンチュリーにつくられた北欧の椅子は、大部分が職人さんの手仕事によるものですが、現在の北欧の椅子は、機械でつくる部分が多いのだとか。どうしても手づくりの方が価値があると思われがちですが、「機械加工=低品質」「手作業=高品質」というわけではなく、品質は変わらないそうです。

カールハンセン&サン社製のYチェアのように、積極的に機械を取り入れることで、できるだけ職人さんの手間をはぶいてコストを抑え、名作をたくさんの人に供給している例もあります。全体の組み立てやペーパーコード編みだけ、今も職人さんによってなされているわけですが、手づくりと遜色ないほど美しい仕上がりです。

北欧の椅子は、ネットで探すよりも本物を見て、座り心地や肌ざわりをたしかめるのが一番です。

自由ヶ丘駅から徒歩8分。静かな路地にひっそりとたたずんでいます。平日なら比較的すいているため、ゆっくりと選んだり、相談したりできそうです。
 
SABOT Furniture HP

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