冬になると「やっぱりいいな~」と思ってしまう北欧のインテリア。飴色になった家具や、丸っこいフォルムのライトを見ていると、ほっとしますね。その空間にいるだけで、心がやわらいでくる。ただ可愛いだけじゃないのが、北欧インテリアの魅力です。
ただし、北欧インテリアといってもいろいろなタイプがあります。たとえば、白をベースにポップカラーをアクセントにした明るい北欧インテリア。深い色味の北欧のヴィンテージ家具を使ってシックにまとめた北欧インテリア。同じ北欧なのに、まったく違うからやっかいです。
北欧インテリアをつくるには、まずは「どのタイプの北欧にしたいか」をはっきりとさせることが大切です。今回は、寒い冬にぴったりの北欧インテリアのコーディネート実例をご紹介します。
シンプルで心地よい北欧インテリアの実例
北欧インテリアというとまず思い浮かぶのが、このようにやさしい空間。こちらは、シンプルであたたかな北欧インテリアの実例です。
パイン材の明るい無垢フローリングと、白い壁と天井。ダイニングの上には、デンマークの〈ルイスポールセン〉のペンダントライトを取り付けて、北欧気分をアップしています。さまざまな大きさでカーブする3枚のシェードは、電球の露骨な光をやさしく包み、食卓におだやかな光を届けてくれます。
やわらかさが漂う空間には、丸テーブルを合わせました。カラフルな椅子を並べ、北欧らしいかわいらしさをプラスしたこともポイントです。キッチンもオリジナルでデザインし、ミニマムな家具のように見せて北欧インテリアになじませています。
ただし、「使うのは絶対に北欧のアイテムじゃなきゃダメ!」 というわけではありません。このようにシンプルモダンな北欧インテリアなら、たとえば〈無印良品〉のオーク無垢材の家具も似合うでしょう。北欧にこだわりすぎず、こうした手頃な商品を取り入れながら、気軽に北欧インテリアをたのしむところからはじめてみましょう。
北欧ヴィンテージのインテリア実例
家族でゴロゴロしているだけで、幸せを感じちゃうような北欧インテリアの実例です。
素朴な北欧ヴィンテージの家具が、落ち着いたくつろぎを感じさせてくれます。ちなみにこちらの北欧インテリアは、床・壁・天井にもこだわってリノベーションしました。床には木目がはっきりとしたオークの無垢フローリングを張り、既存の梁をダークブラウンに塗装。深い色合いの北欧家具がよりなじむ、趣のある空間となっています。
壁と天井は白で統一し、素朴な北欧家具の存在を引き立てていることもポイントです。北欧ヴィンテージの家具はシックになりすぎる傾向にありますが、こうして白を差し色にすることで小さなお子さまも一緒にくつろげる、明るい北欧インテリアとなりました。
ただし、こちらも何がなんでも北欧ヴィンテージの家具にこだわる必要はありません。
たとえば〈unico〉では、北欧スタイルの家具や雑貨、手頃な価格帯で販売されています。こういったアイテムを上手く取り入れながら、少しずつ北欧インテリアに育ててみてください。
ダークにキメる北欧インテリアの実例
デンマークのデザイナー、アルネ・ヤコブセンが、コペンハーゲンのSASロイヤルホテルのためにデザインした〈エッグチェア〉。曲線のみで構成されたこの椅子が、クールに調和している北欧インテリアの実例です。ポイントは、北欧らしいあたたかなカラーではなく、黒やグレーといったダークトーンでまとめていること。
大きな家具のようなキッチンカウンター。床には石目模様のあるマットなタイルを敷いて、シックにまとめています。このままだとただのモダンな空間になるのですが、フローリングやドアにはあえて、ウォールナットといった無垢材を使っています。さらに壁には珪藻土を塗り、光があたるとかすかに揺らぐようです。クールさのなかにもぬくもりのある素材をプラスし、安らぎを感じられるように工夫。ちょっと辛口の北欧インテリアの誕生です。
ステレオタイプの北欧インテリアに食傷気味の方は、こんなダークな北欧でまとめてみるのもよいでしょう。
まとめ
さまざまな北欧インテリアの実例をご紹介しました。 ただ北欧インテリアを目指すよりも、「どんなテイストの北欧にしたいか」をはっきりとさせることで、イメージが固まり、アイテムを選びやすくなります。
それが決まったら、お好きな北欧テイストで、家具やライト、ファブリックなどを統一しましょう。もしリノベーションをするなら、お好きなタイプの北欧インテリアに合わせて床・壁・天井の色や素材をセレクトすると、より北欧スタイルに近づきます。
棚やカウンターに、北欧デザインのプレートやお鍋、コーヒーカップを飾るのもおすすめです。北欧インテリアで大切なのは、色・素材感・フォルムを統一すること。「これは北欧」「これは北欧じゃない」なんて気にせず、「北欧インテリアに合いそうだな」と思ったら、どんどん取り入れてみましょう。シックな日本の陶芸が、北欧インテリアになじむこともありますから。
このように、北欧インテリアだからと言って、厳密に北欧家具をそろえる必要はありません。丸っこくてやさしい印象だったり、木の質感を感じさせる家具など、”北欧っぽい”アイテムも上手に取り入れながら、北欧インテリアをたのしむこと。ゆる〜くまる〜い心で北欧スタイルをつくるのが、北欧インテリアのポイントです。