『天井は高ければよい』というワケではない? | リノベーションスープ

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『天井は高ければよい』というワケではない?

『天井は高ければよい』というワケではない?
天井を高くするなら リノベーションcraft

「リノベーションで天井を高くしたい!」という方がいます。

天井が高くて開放的で、ゆったりとした空間…憧れますよね。しかし一方で「高すぎると落ち着かない」「低いほうがこもった感じでくつろげる」という方も。『天井は高いほどよい』とも限りません。今回は、天井の高さのお話です。

どれくらいの高さがあれば「天井が高い」と感じるの?

日本の家の天井高はだいたいCH=2400mmが平均です。それ以上あれば「高い」と感じるし、以下だと「低い」と感じます。(CHは「シーリングハイ」の略。床の仕上げ面~天井下面まで)

しかし、最近のハウスメーカーでは”CH=2720mmが標準”という住まいも出てきました。”天井が高い”とプレミアムな感じがしますからね。

今回は、「天井は高いほどよい」のウソとホント に迫りたいと思います。

いつも「天井が高いほうがいい」というわけではない

まずはじめに、「天井が高い」ことのデメリットをお伝えします。

落ち着かない
「和室って落ち着くな~」「子供のころから押し入れが好き」なんて方は、天井が高すぎるとそわそわするでしょう。

人との距離が生まれる
天井が高いと声が届きにくく、なんだか遠くにいるような気分に。家族や友人との距離感を感じてしまうかもしれません。

部屋があたたまりにくい
あたたかい空気は上部にたまるため、「なかなか部屋が暖まらない」なんてことも。また天井が高いほど空間の容積が大きくなるため、冷暖房費がかかります。

かえって狭く感じる
人が「広いな~」と感じるのは、広さと高さのバランスがあってこそ。廊下や洗面室のように狭い空間の天井が高いと、壁の圧迫感が生まれかえって狭く感じてしまうことがあります。

とはいっても、天井が高いとゴージャスになる

『天井は高ければよい』というワケではない?
リノベーションのcraft

とは言っても、高ければたくさんのメリットがあります。

開放感が生まれる
ホテルのエントランスがそうであるように、天井が高いと開放感が生まれます。間接照明を入るとよりゴージャスな雰囲気に。

照明がよく映える
海外のシャンデリアといった照明は、欧米の高い天井を想定して作られています。天井が高い大空間のほうが映えますね。

採光しやすくなる
一戸建てのリノベーションの場合、天井を高くすると同時に壁を大きく開口し、大きな窓をつくることができます(構造によります)。沢山の自然光が注ぐ、明るい空間に変わります。

クリエイティブになる
Psychology Today」という心理学のサイトによると、天井が高いと人間はクリエイティブになりやすいそうです。アンディ・ウォーホルのアートスタジオ『The Factory』 も思いっきり天井が高いですね。

じゃあ、天井が高いのと低いのはどっちがいいの?

『天井は高ければよい』というワケではない?

結論として、天井高はメリハリが大切。「リビングもキッチンも廊下も高く~」なんてどこもかしこも高くしてしまうと、かえって高さを感じられません。

たとえば、こちらのお住まいはリノベーションで玄関~廊下はやや低めにプランニング。壁と天井に木のパネルを貼ってたアーチのような趣に仕上げています。

こもったような廊下を通り抜けると、天井の高い開放的なリビングがあらわれます。

『天井は高ければよい』というワケではない?

リビングに入った瞬間に「わ〜開放的ですね!!」となりますよね。

このように、”天井はどこもかしこも高ければよい”というわけではありません。天井の高さをあえて下げ、高さに変化をつけることで、高い天井がより活きてくるのです。

天井を高くしたリノベーション実例

『天井は高ければよい』というワケではない?
リノベーションで天井を高く リノベーションcraft

もともと天井は高かったものの、リノベーションでさらにアップ。CH=3000mmと、かなり高い天井に仕上げることができました。

それによってあらわしになった梁型。天井とともに珪藻土を塗り、存在感を抑えています。

ここまで天井が高いと、やはり開放感が違いますね。右サイドには天井まで届く大型収納しつらえ、天井高をより強調。ダイナミックで重厚な雰囲気に仕上げました。

あえて天井を低くしたリノベーション実例

『天井は高ければよい』というワケではない?
クラフトの自由ヶ丘モデルルーム

ひとつながりのダイニングとゾーニングするために、リビングはあえて天井をCH=2300mmとやや低めに。それによってこもったような心地よさを生み出しています。

オークの框組のパネルを貼り、クラシカルな印象を引き立てました。ソファに座って暖炉の炎を眺めているだけで、ウトウトとまどろんでしまいそうです。

まとめ

ル・コルビュジエのモデュロールによると、人が心地よさを感じるのは”手を挙げたときの高さ”だそうです。しかし、身長180cmの人が手を挙げるとCH=2260mm…。日本人の私たちでも、ちょっと低い気がしますね。

「高い」「低い」と感じる高さには個人差があります。実際にリノベーション会社のモデルルームなどを訪れ、ご自身がどの程度の高さに心地よさを感じているかを知りましょう。

そのうえで、たとえば”パブリックなリビングの天井を高くし、プライベート寝室の天井を低めにする”など。過ごし方によって天井の高さを変えていく。これがベストなのではないでしょうか。

青山・新宿・自由が丘にある3つのモデルルームでは、天井高の違いによるくつろぎや開放感を感じていただけます。ご自身の心地よい高さを探してみましょう。
 
クラフトのモデルルーム見学

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