バリアフリーリフォームはさりげなく、センスよく。とっておきの5つのルール | リノベーションスープ

  1. リノベーションスープ
  2. リノベのこと
  3. バリアフリーリフォームはさりげなく、センスよく。とっておきの5つのルール

バリアフリーリフォームはさりげなく、センスよく。とっておきの5つのルール

バリアフリーリフォームはさりげなく、センスよく。とっておきの5つのルール
デザイン性のあるバリアフリーにリフォームするならcraft

「バリアフリーリフォームを考えているけど、いかにも…というのはイヤだな」と思っていませんか? そんな方におすすめしたいのが、センスの良さを感じさせるバリアフリーリフォームです。

手すりをインテリアの一部にしたり、ゆとりのある水回りを設けたり。50代、60代の方におすすめしたい、さりげないリフォームの事例をご紹介します。

バリアフリーリフォームは、慌ててやると損をする!?

バリアフリーは、フルリフォームのタイミングで

「まだまだ働き盛りだし、バリアフリーなんて必要なときにやるから大丈夫」と思っていませんか?しかし後から慌ててやろうとすると、スペースがないのにムリヤリ手すりを取り付けたり、段差をなくしたり。当然、デザイン性が損なわれてしまいます。また工事中に発生する騒音や仮住まいの暮らしは、年老いた心と身体にこたえるはずです。

さらに、コストの問題も。バリアフリーリフォームは、壁を動かしたり、床を剥がしたりと工事が大規模になるケースが少なくありません。フルリフォームのタイミングでバリアフリーにしておけば、後から工事をするよりも経済的です。
 

バリアフリーリフォームはいくらかかるの?

バリアフリーリフォームにかかる費用は、ピンからキリまでです。たとえば敷居などちょっとした段差は、室内用ラバースロープをご自身で取り付ければ、数千円で解消できます。

しかし〈廊下の幅を広げて車イスを通りやすくする〉〈トイレを寝室側に移動する〉〈ホームエレベーターを設ける〉といった大規模なバリアフリーリフォームだと、数千万円になってしまうことも。

バリアフリーリフォームは、優先順位をつけることが大切です。リフォーム会社に予算を伝え、その中で何を優先すべきか、どのようなバリアフリーリフォームができるかを相談してみましょう。
 

バリアフリーリフォームの補助金・減税を活用しよう

〈バリアフリーリフォーム補助金〉
要介護・要支援者が自宅のバリアフリーリフォームを行う場合、介護保険によって工事費用(最高20万円)の9割が補助されます。

【給付対象となるリフォーム】
・手すりを取り付ける
・段差を解消する
・滑らない床材に替える
・和式トイレを洋式に替える

小規模のバリアフリーリフォームを行う方は、こちらを活用しましょう。自治体によって上記の内容が異なるため、必ずお住まいの役所に問い合わせてください。

〈バリアフリーリフォーム減税〉
ご自身が要介護・要支援ではないものの、50歳以上の方や、65歳以上の高齢者と同居している方がバリアフリーリフォームを行う場合も、減税対象となります。所得税から工事費用(最高200万円)の10%が控除されます。

【減税対象となるリフォーム】
・廊下を拡大する
・段差を解消する
・階段の勾配をゆるやかにする
・浴室やトイレを使いやすくする
・手すりを取り付ける
・ドアを引き戸に替える
・滑らない床材に替える

ただし、いくつかの条件があります。詳しくは国税庁のHPをチェックするか、リフォーム会社に問い合わせてください。

バリアフリーリフォーム5つのポイント

〈1〉手すりを取り付けてバリアフリーに

手すりの取り付けは、最もスタンダードなバリアフリーリフォームです。

歳を重ねると足腰が弱くなるため、玄関や廊下、浴室やトイレに手すりが必要です。廊下に手すりがないほうが見た目はすっきりしますが、高齢者はバランスを崩しやすいため、とっさに掴むバーがないと転んでしまいます。

「デザイン性が気になる」という方は、こちらのような木製の手すりを取り付けてみてはいかがでしょうか。無垢板でシンプルにデザインした手すり。角を面取りしたバーは、手にやさしくなじみます。素朴な木目が廊下にフィット。空間のテイストを損なうことがありません。

「元気なうちは手すりをつけたくない」という方は、リフォーム時に、内壁に手すり用の下地だけでも設けてみてはいかがでしょうか。今後の取り付け作業がスムーズになります。
 

〈2〉床をフラットにしてバリアフリーに

バリアフリーリフォームはさりげなく、センスよく。とっておきの5つのルール
床をフラットにバリアフリーリフォームするならcraft

ドアの下の沓ずり(ドア枠の下部の部材)や、和室と洋室の境目、廊下との境目など。歳を重ねると、ちょっとした段差につまづきやすくなります。

先述したようにDIYで段差を解消する方法もありますが、やはり全体的に床の高さをそろえたほうが過ごしやすく、見た目もキレイです。バリアフリーリフォームでは、床部分に下地材の合板を入れるなどして床の高さを調整し、部屋と部屋の境界をフラットに仕上げます。

こちらの写真は、リフォームで和室とひと続きに縁側を設けた実例です。よく晴れた日には、庭の緑を眺めながら家族でおしゃべりをたのしめます。もちろん、和室と縁側の境目はフラットに。みんなで日なたぼっこをしても気持ちがよさそうですね。高齢者だけでなく、家族みんなが快適に過ごせるように変えるのが、バリアフリーリフォームです。
 

〈3〉滑りにくい床材でバリアフリーに

「家で転んでケガをした」というのは、高齢者だけではありません。お子さまやペットも、転ぶことがありますが、その原因となるのが床材です。

光沢のあるタイルやつるつるとしたフローリングは、転倒の原因になります。おすすめは、カーペットやコルクといったやわらかな床材。

たとえばこちらのリフォーム実例。主にお父さまが過ごすフロアの床には、自然素材のコルクを張りました。冬はあたたかく、夏はさらさらの肌ざわり。ダニやほこりが出にくく、足音が響きにくいという特徴も。デザイン性も高いため、バリアフリーを意識しない方からも人気です。

〈4〉使い勝手のよい水まわりでバリアフリーに

バリアフリーリフォームはさりげなく、センスよく。とっておきの5つのルール
水まわりもバリアフリーリフォームするならcraft

水まわりのバリアフリーリフォームも欠かせません。車イスや、介護者と2人で出入りできる開口と広めのスペースを確保しましょう。また、寒暖差は血圧上昇の原因に。トイレや浴室・洗面室は、暖房の設置をおすすめします。

浴室と洗面室の間の段差を解消し、バスタブのまたぎ高さを低めにすることもお忘れのないように。ベンチ付きのユニットバスがありますが、これなら、座って休憩したり、身体の向きを回転したりと、入浴しやすくなるはずです。

こちらの写真のお住まいは、ご両親の将来に備えてバリアフリーリフォームを行っています。洗面台の下部はオープンで、車イスに座ったまま使用できるようにしました。トイレと洗面室を一体にし、十分なスペースを確保。トイレは壁に手すりを設け、浴室の開口を広げ、床の段差を解消し、高齢の方でも1人で使えるようにしています。
 

〈5〉間取りを見直してバリアフリーに

〈寝室から、トイレと浴室が遠い〉というのであれば、間取りを見直したほうがよさそうです。とくに高齢になると、夜中にトイレで目覚めることが多くなります。長い廊下を移動してトイレに向かうのは、寒い冬にはかなり辛いもの。寝室の横にトイレを配置したり、トイレ〜浴室〜寝室を直線でつなげたり。また、寝室とトイレ・浴室をワンルームのようにまとめるのもおすすめです。

「もしかしたらエレベーターが必要になるかも」とご心配な方は、将来的にエレベーターを設けられるスペースを確保しておくのも一つの手。当分の間は収納として使いつつ、必要な時がきたら、大きな間取り変更をせずにエレベーターを設置できます。フルリフォームの際は、できるだけ将来を見据えた間取りに計画しましょう。

廊下の幅も考慮します。あまりに幅が狭すぎると車イスは通りません。フルリフォームで間取り全体を見直す場合は、廊下は車イスが通る850mm以上に広げておくとよいでしょう。また、暗い廊下は転倒の原因にもなります。窓から自然光を取り入れたり、ライトで足元を照らすなど、明るく見通しのよい廊下を計画しましょう。

まとめ

まだまだ若いと思っていても、いずれは必ずやってくる老後。フルリフォームの段階でバリアフリーにしておけば、いざと言うときに慌てることはありません。

現状のお住まいがこちらに該当する場合は、バリアフリーリフォームをおすすめします。

・出入り口に段差が多い
・床が滑りやすい
・階段の傾斜が急、蹴上げ(一段の高さ)が高くて上り下りしにくい
・洗面台やキッチンも車イスが使いづらい
・浴槽のまたぎ高さが高い
・リビングや寝室からトイレが遠い
・廊下や出入り口の幅が狭く、車イスが通らない

ただし、上記の全てをバリアフリーにリフォームする必要はありません。間取り変更やスペースの拡大をなど、後からやると大工事になる部分だけでもやっておきましょう。数十年後に「やっててよかった」と思うはずです。

SHARE ON
クラフト LINE