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初心者さんのためのリノベーションQ&A。リフォームとの違いは?

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初心者さんのためのリノベーションQ&A。リフォームとの違いは?

ネットや雑誌を見ているとリフォーム会社リノベーション会社があることに気がつきます。

「リノベーションってなんだろう?」「リフォームとどこが違うんだろう?」

なんて思ったことはありませんか? 私たちも当たり前のように”リノベーション”なんて言っていますが、リフォームと同じと言えば同じ、違うと言えば違う…。

「はっきり答えなさいよ!」

と突っかかってきたのは、あの時のマチコさん。あれ…お久しぶりですね。

というわけで今回は、リノベーション初心者のマチコさんの素朴な質問にお答えしたいと思います。好青年と評判のデザイナーTくんが、わかりやすく説明します。安心して聞いてください。

Q.リノベーションの意味ってなに?

クラフトTくん:はい。まずはリノベーションの意味からお答えしますね。renovation(リノベーション)には、革命・刷新という意味があります。ビジネスなんかで使われるinnovation(イノベーション)にもちょっと似ているかもしれません。

とにかく、リノベーションは既存のモノをまったく新しいモノに変えてしまうという革命的なことです。リフォームのように床・壁・天井だけでなく、間取りや外観まで大きく変えてしまいます。

マチコさん:だからって、ボロボロの家が新築みたいになるわけじゃないんでしょ?

クラフトTくん:いえいえ、新築のようになりますよ。リノベーションでは、まずはじめに解体してスケルトンにします。スケルトンというのは、柱や梁といった構造体だけの状態。そこでホームインスペクションで状態をくまなくチェックし、必要があれば構造補強も行うわけですから。屋根・外壁まで新しくしたら「あら、お宅はいつの間に建て替えたの?」とご近所さんに言われるくらい変わりますよ。

マチコさん:へー。

クラフトTくん:自宅に事務所をつくって自宅兼事務所にしたり、ホームパーティーができるようなリビングを設けたり。建物のポテンシャルを活かし、建てたときとはまったく異なるコンセプトで、新しい価値を与えるのがリノベーションです。

だから「この家、リノベーションでどんな空間にしようかな~」なんて考えるだけで、僕はわくわくしちゃいます。リノベーションという言葉には夢が込められているような気がしてなりません。ちょっと漠然とした話になりましたが、イメージは伝わりましたか?

マチコさん:はーい。(語るとアツいのね、意外…)

Q.リノベーションとリフォームってどこが違うんですか?

クラフトTくん:リノベーションとリフォームの違いですか。わかります。”リノベーション”という言葉がでてきた頃、ボクも同じことを思いました。マチコさんはどんなイメージですか?

マチコさん:うーん、『リノベーションという響きのほうがカッコいいな~』というくらい。ホットケーキをパンケーキって言うのと同じじゃない? (そういえば夫にデニムをGパンって言うのやめさせなきゃ…)

クラフトTくん:残念。たしかに”リフォーム”というより”リノベーション”といったほうがカッコいい気がしますが、決してフンイキだけの話ではありません。

リフォーム(reform)には”改正する”という意味があります。「キッチンが古くなったから交換したい」「床とクロスを張り替えたい」といった部分的な改装はリフォームです。つまり、古くなった床や壁を〈もとの状態に戻すこと〉がリフォーム。もっと大規模な工事で〈価値を高めること〉がリノベーションなんです。

ただし”フル”リフォームや”スケルトン”リフォームの場合はちょっと違います。間取りや構造など、コンセプトを含めて全てを一新するからです。実家を二世帯住宅にしたり、ビルを住居にしたり、社宅を賃貸住宅にしたりと、大規模な工事のフルリフォーム・スケルトンリフォームは、もはやリノベーションです。

ややこしいですが、リノベーションとリフォームは違うけど、フルリフォーム・スケルトンリフォームは、リノベーションと同じだと考えてください。

マチコさん:へー。そういえば、鎌倉の古民家カフェのオーナーさんが「ここは古民家をリノベーションしました」って言ってたの。もともと家だったけど、カフェとして新しいコンセプトで生まれ変わったから、リフォームではなくリノベーションなのね。

クラフトTくん:そうです! あ、でももっと詳しくいうと”コンバージョン”という言葉もあるんです。古い建物の目的を変えて、再利用すること。今言うとわかんなくなるかな…。

Q.リノベーションのプランニングはどう進めるんですか?

クラフトTくん:リノベーションにおいてのプランニングは、とても重要です。プラン(設計図)を見て、現場監督は職人さんの指揮をとりますからね。プランはピアニストの楽譜、映画監督の脚本、料理人のレシピのようなもの。完璧なプランなくして理想の住まいができると考えてはいけません。

オーダーメイドのリノベーションでは、住む人の家族構成や好み、ライフスタイルによって間取りとデザインを決めていきます。けっこう、プランニングに時間がかかるのです。

マチコさん:定額制のリノベーションってあるけど、あれはどうなの? ラクそうだしお得感があるわ。

クラフトTくん:定額制ですね。たしかにある程度パッケージ化されているので、費用は割安ですね。しかしデザインや設備は決まったものの中からしか選ぶことができず、プランが制限されてしまいます。もちろんメリットもあるので「ある程度リノベーションできればいい」「コストを重視したい」という方にはおススメですよ。

マチコさん:じゃあ『これくらいの予算だけどオーダーメイドのプランにしたい』っていうのもアリ?

クラフトTくん:もちろんです。その場合は、玄関やリビングなどパブリックスペースはこだわって、ベッドルームなどプライベートはそこそこにしておくとか。優先順位をつけながらコストバランスを図ります。

Q.理想の住まいのイメージってどうやって見つけたらいいの?

自分でもわからない? 理想のイメージ探しもリノベーション会社と一緒に

マチコさん:ちなみにクラフトのリノベーション実例を見ていたら、「キッチンを中心に回遊する」とか「家族が集まるリビング」とか、コンセプトがはっきりしてるじゃない。ああゆうのって、どうやって決めたらいいの? みんな自分で考えてるの?

クラフトTくん:はじめからコンセプトをしっかりお持ちの方もいるし、漠然としたままご相談にいらっしゃる方もいます。オーダーメイドでリノベーションのプランニングをするときに、リノベーション会社がもっとも重視しなければならないのは、住む人を理解することです。

マチコさん:(スピリチュアルな話になっちゃったわね。どうせなら美輪さまに聞きたいわ…)

クラフトTくん:(聞こえてるけど…)理解って言っても、そんな深すぎる話でもないです。最初の打合せでは、しっかりとヒアリングをします。理想のライフスタイル、間取り、デザイン…。でも理想だけ聞いているなら理解とは言いません。

たとえば、マチコさんは「オープンキッチンに憧れる」なんて言ってますけど、片付けは上手くないし、料理中はワタワタしてるし。キッチンツールもいつも出しっ放しですよね。オープンキッチンなんかにしちゃったらもう、散らかったキッチンが丸見えですよ。

そういう方は、独立型のキッチンをオススメするとか、大きな壁面収納やパントリーで片付けやすいように計画するとか。コンセプトは「ぐうたらしててもキレイにできる家」。そういった工夫が必要なんです。

マチコさん:…!!
 

「ウソでしょ?信じられない!」というお誕生日のサプライズケーキのように

クラフトTくん:ほかにも、マチコさんはこの前「ホテルライクも好き」なんて言ってましたけど、和食器をたくさん持っているし、旅館によく泊まっているみたいだし…。和の雰囲気もお好きじゃないのかな?と思います。

マチコさん:そうなの。いつか〈星のや東京〉にも泊まってみたいわ~

クラフトTくん:それなら。ホテルのようにモダンで、旅館みたいにくつろげる〈和モダン〉な空間はどうですか?っておススメするわけです。これが理解することなんですよ。

マチコさん:そう言われると、そうね。『リノベーションするならホテルライク!』って決めてたけど、和モダンな空間って贅沢でよさそう。

クラフトTくん:こうやって住む人のことを知って、想像をふくらませ、イメージしながらいろんな選択肢を用意し、一緒に選んでいく。期待していなかったプランを 提案されたらすっごく嬉しくないですか? お誕生日のサプライズケーキみたいに。ちょっと手間がかかるけど、一生物の家をつくるなら妥協はしてほしくありません。これが僕たちのプランニングのやり方なんです。

マチコさん:ちょっと見直したわ…。さすがプロね。

クラフトTくん:えっ。(今までなんだったの)

まとめ

・リノベーションの意味
・リノベーションとリフォームの違い
・リノベーションのプランニング

についてご紹介しましたが、ご理解いただけましたでしょうか。ものすごく夢があって、ワクワクするのがリノベーションです。

「前 川國男の自邸みたいに」「ニューヨークのブルックリンスタイル」なんていうのもアリ。リノベーションはどんなことにもチャレンジできるという大きな魅力が あります。(ただしマンションの管理規約や一戸建ての建築基準法などで、プランが制限されるケースもあります。もし物件購入前であれば、買う前にリノベー ション会社に相談しましょう)

「新築ではなく、あえて中古物件を買ってリノベーションした」という方が増えているのはそのため。今、時代はリノベーションです。そんな空気感をじわじわと感じ、ちょっと興味がでてきた方に、リノベーションのたのしさをわかっていただければうれしいです。

暮らす人の個性を重視してリノベーションした実例です。なんとなく「いいな〜」という実例をピックアップしてみてください。理想の空間を見つけることからはじまります。
 
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