せっかくリノベーションするなら、ありきたりではない壁材にしてみたい、素材感を楽しんでみたい、とお考えの人も多いはず。
それならば、「漆喰(しっくい)」や「珪藻土(けいそうど)」の壁はいかがですか?
それぞれの見た目や機能性の違いと、リノベーション事例をご紹介していきます。
漆喰と珪藻土の違いとは
漆喰・珪藻土いずれも、ペースト状の素材をコテで壁に塗りつけていく「左官材」です。コテ目の付け方で、異なる表情に仕上げることができます。
まず漆喰は1400年以上もの歴史を持つ、日本の伝統的な壁材。主成分の消石灰に繊維や糊がブレンドされており、空気中の二酸化炭素と結合することで固まります。お城の外壁に使われるほど高い耐久性が高く、表面はつるりとした質感で上品な光沢があり、モダンな雰囲気にもよく合います。
つぎに珪藻土は、近年注目を集めるようになった自然素材。もともとは海や湖のプランクトンが化石化した堆積物で、固着剤を混ぜて壁材にします。表面に細かい穴を持つ多孔質構造のため、高い吸湿性や脱臭性を持つ素材です。表面はざらりとした質感で、光をやわらかく受け止めます。
それでは実際に漆喰を採用したリノベーション事例をご紹介します。
リノベーションで漆喰を使った事例
こちらは、廊下に漆喰を採用した事例です。
真っ白な漆喰が、床に貼られたタイルのやさしい印象を引き立てています。
廊下の奥からの光が壁を照らすと揺らぎのような表情があらわれ、神秘的な印象さえ感じられるように。
こちらの事例では、視界が開けるLDKの天井にイタリア風の漆喰を使用。大理石の粉末をブレンドしたことでパールのような光沢が創り出され、窓の外に広がる海や空の色が反射します。美しい景色と室内がつながる贅沢な空間です。
リノベーションで珪藻土を使った事例
つぎに、珪藻土を使用したリノベーション事例を見ていきましょう。
こちらは、海のそばにあるセカンドハウス。広々としたリビングに、ムラを残したラフな塗り方で珪藻土を使用しました。
ヨーロピアンオークの無垢フローリングとともに、珪藻土の壁がやさしい印象をもたらしています。海で思い切り遊んだあとに、ゆったりとくつろげる空間です。
玄関の正面にある和室の外側に、黒い珪藻土を塗りました。表面の凸凹を強調したことで、武骨でありながらモダンなイメージを実現。白い玉砂利とのコントラストも印象的です。
あえて壁を下げたことで和室へ入ると高く天井が開けるさまは、まるで別世界への入り口のよう。
まとめ
漆喰と珪藻土はどちらも塗り壁で、左官仕上げ(塗り方)によってさまざまな表情を演出することができます。機能性や質感の違いは下記のとおりです。
漆喰の特徴
・つるりとした質感で上品な光沢がある
・耐久性が高い
珪藻土の特徴
・ざらりとした質感で光をやさしく拡散する
・多孔質で吸湿性にすぐれている
漆喰・珪藻土ともに、素材の持つ独特の風合いを楽しみたい人におすすめの壁材です。どちらも光のあたり方により異なる表情を見せるため、モデルルームや製品サンプルで、実物を見比べるのがいちばん。住まいを素敵に演出する壁材を見つけてください。
フルリノベーションをお考えなら、craftの公式サイトをご覧ください。壁に漆喰や珪藻土を使用した事例も多数ご紹介しています。