インテリアの定番中の定番、クラシックインテリア。いつの時代も色褪せることなく、エリザベス女王のように確固とした地位を築いています。クラシックな雰囲気は好きだけど、
「持ってる家具に合わないのよね」
「ボツ個性的だわ」
「夫が反対するから」
ということで、思い留まっている方もいるのではないでしょうか? たしかにクラシックインテリアというと、〈エレガント〉で〈上品〉な空間をイメージしてしまいがちです。しかし実のところ、クラシックインテリアにもいろいろタイプがあるのです。
欧米邸宅風×クラシックインテリア
モダンクール×クラシックインテリア
古い洋館風×クラシックインテリア
和モダン×クラシックインテリア
…
お好みのテイスト×クラシックインテリアなら、クラシカル感のトゥーマッチを防ぎ、どこにもないオリジナルの空間に仕上がります。ぜひ、自分だけのクラシカルインテリアを探してみてください。
サプライズなクラシックインテリア
窓の外と室内のギャップに、思わず立ち止まってしまいます。サプライズなクラシックインテリアです。
タワーマンションをクラシカルなインテリアにリノベーションした実例です。窓の外には都会の洗練された景色。邸内は欧米邸宅のようなクラシックインテリア。それぞれがお互いを引き立て合い、心地よいインパクトとなっています。
お持ちのクラシカルな家具は、こってりとした飴色が魅力でした。それに合わせ、邸内には本物の素材を使用。たとえば、リビング・ダイニングの床には、ローズウッドの無垢フローリングを張りました。ヘリンボーンに張れば、よりクラシカルで重厚な雰囲気。天然木の質感を損なわないように、自然塗料のオスモオイルで仕上げたこともポイントです。
家具の優美なシルエットや、深い色合い、つややかな質感が、白い壁と天井に浮かび上がるようです。
他にも、廊下の床には大理石を張るなど、経年とともに味わいや趣を増す素材を使いました。見せかけではなく、本物のクラシカルを求めて。年月を重ねるほどに自然素材の味わいが深まることでしょう。
モダンなクラシックインテリア
アンティーク家具やシャンデリアが似合うクラシカルなインテリアです。
こちらはヴィンテージマンション。「古き良きものが好き」というこちらの家主は、空間もクラシカルなインテリアにリノベーション。
床に張ったエイジング加工のオークは、色落ちしたり、変色したり。実際に経年しているような趣です。壁と天井は白く塗装し、お持ちのアンティーク家具の奥行きを引き立てています。
しかし、これだけでは面白味がないですよね。
そこで、リビングの壁にはダークグレーの輸入クロスを張りました。照明の光が当たると、ゴージャスな花模様が浮かびます。
さらに注目したいのはキッチンです。スタイリッシュなステンレスのキッチンを配置して抜け感をつくり、暮らしやすさを意識しました。キッチンの上部には、小さなガラスのフープが連続するシャンデリア。繊細な煌めきが、クラシカルなインテリアをよりモダンに、そして華やかに彩ります。
クラシカルなインテリアに、クールさやモダンさをプラスすることで、肩肘張らない雰囲気が生まれました。紅茶ではなく、ワインを片手に。親しい仲間とたのしく過ごせるモダンなクラシカルインテリアです。
古い洋館風のクラシックインテリア
アカデミックな空気感がただようクラシックインテリア。
派手さはないけれど、重厚な趣がただよいます。洋館をイメージしてリノベーション。明るすぎず、広すぎず。こもったような雰囲気が、暮らす人を静けさで包み込む、ほっとした気分にさせてくれます。
古い洋館のような趣にするために、まずは開口部のまわりを木でフレーミング。その開口枠や、クロゼットのドア、洗面室の建具はアンティーク塗装で経年した趣に。表面に木目の凹凸、ダークブラウンの色むらを残しながら塗った木のおかげで、部屋全体にノスタルジックな空気感が広がります。
フローリングにもこだわりました。オークの無垢材に手作業でスクラッチ加工を施し、ほどよい色落ちと柔らかさのある質感に。ヘリンボーンに張れば、いっそうクラシカルなムードが強まりますね。何十年もの時を重ねてきたような味わいが生まれます。
一方で、天井は躯体に直塗装。コンクリートの凹凸を残しながら白く塗装し、ラフに仕上げてほどよい抜け感をつくりました。白い壁と天井が窓から注ぐ自然光を拡散し、あたりがやわらかな明るさで包まれます。
ノスタルジックな雰囲気が心地よい、素朴なクラシックインテリアです。
和をミックスしたクラシックインテリア
最後にご紹介するのは、和モダンなクラシックインテリアです。
クラシックインテリアと聞くと、どうしても西洋のイメージが強くなりますね。しかし、それにしばられることはありません。かえってインテリアが限定されてしまいます。
たとえばこちらは、古伊万里の食器を飾った水屋箪笥に、イギリスアンティークのダイニングテーブルとイスを合わせたインテリアです。イスのシートは古い着物をリメイク。箪笥とテーブル、イス、どの家具も戦前につくられているため、日本とイギリスのデザインの違いがはっきりとわかり、素敵です。しかしこうして並べてみ ても、まったく違和感がありませんね。色合いや艶感、重厚感が統一されているからでしょう。
このほかにも、たとえば建具は古道具屋で購入したという万本格子の引き戸を使い、床には西洋的なウォールナットを使用しました。和と洋をバランスよくミックスさせ、テイストに偏りすぎず、縦横のシルエットでモダンさを意識したことで、心地よいクラシカルインテリアとなりました。
昭和初期の薫りだだようレトロなシェードからは、ぼんやりとやさしい光が落ちてくるようです。
「骨董品を集めるのが好き」という方は、このようなクラシックインテリアにチャレンジしてみてはいかがでしょう?
まとめ
いかがでしょうか。
ひとまず4タイプのクラシックインテリアをご紹介しましたが、まだまだこれだけに留まりません。
シンプルモダン×クラシックインテリア
ヴィンテージ×クラシックインテリア
北欧×クラシックインテリア
ガーリー×クラシックインテリア
などなど、バリエーションはほぼ無限。お好きなテイストと、クラシックインテリアをいかにバランスをとりながら違和感なく組み合わせていくかがポイントとなります。
全体の色、素材の質感、一つひとつのアイテムの重厚感を考えながら、素敵にインテリアコーディネートをたのしんでみましょう。
1982年創業の老舗リフォーム会社です。設計施工を自社で管理。完成まで安心してお任せいただけます。クラシカルモダンなリフォームをご希望なら、ぜひご相談ください。